《信州・安曇野の四季》 北脇榮次フォトスケッチ作品集 

目の前に時々刻々、美しく変化し広がる信州・安曇野の四季は素晴らしい!

「信州・安曇野の四季」によせて

「四季折々のうつろう景色を見つけ出す・・・・」表現するテーマの私の行動の規範です。冬から春へ、春から夏へと・・・うつろう気配の中にどれほどの表情があるのだろうか・・・、いつも私の傍にあるのは「季節の言葉」です。
言葉の風景から眺める景色を探してはスケッチし撮影してきました。春夏秋冬の山の季語に「山笑う」「山滴る」「山粧う」「山眠る」があります。
また夏の季語に”麦秋”(ばくしゅう、むぎあき、むぎのあき)という夏なのに秋が入る不思議な言葉があります。春先に種を蒔き、初夏に穂先が黄ばみ、夏に収穫するところから麦の秋と呼びます。
「秋」の語源は穀物の成熟収穫の季語と言われています。麦の収穫の季節が夏であっても、その季語に先人たちの情感の繊細と深さが託されています。
日々の暮らしがゆったりと豊かに育ててきた「季節の言葉の情緒」を私は安曇野に移り住みいっそう実感しています。
荘厳な北アルプスの嶺峰、花咲く春景色、溢れる緑、高い空に遊ぶ夏の雲たち、紅葉と実る秋、吹雪く季節・・・うつろう気配を、安曇野の四季は私に優しく時には厳しく知らしめてくれています。季節の言葉をフォトスケッチにした「信州・安曇野の四季」です。



山の神、水の神、絶景の里(下堀地区からの北アルプス)


浮かび立つ彩柱(さいちゅう 虹柱)



幻景の朝。瞬間の永遠(拾ケ堰、自転車広場)


豊穣の大地。安曇野秋景色(明科、長峰山から)



靄やる里。冬隣(ふゆとなり)の夜明け (穂高有明)